猫の留守番|何時間まで大丈夫?泊まりのときはどうする

猫との暮らし
この記事は約7分で読めます。

初めての旅行や出張が決まったとき、うれしさの後ろに居座るのが、猫への後ろめたさです。「猫は留守番が得意」とはよく聞きますが、玄関で振り返ったときのあの顔を見ると、本当かな、と思いますよね。

先に、わが家の結論を書いておきます。日帰りは気にしない。1泊は準備して行く。2泊からは人を頼む。 この記事では、その線引きの理由と、日数ごとに何を整えればいいのかをまとめました。猫の年齢や季節で線は動くので、そのあたりも正直に書きます。

猫の留守番は何時間まで大丈夫?

結論から言うと、健康な成猫なら、日中の8〜10時間の留守番は日常の範囲で、多くの場合問題ありません。泊まりは1泊までを目安にして、2泊を超えるなら毎日誰かに見に来てもらう。これが、猫と暮らして26年で落ち着いた線です。

ここで言う留守番とは、ただ家を空けることではなく、その間の水・ごはん・トイレ・温度が、人の手なしで保たれている状態のことです。この4つがそろっていなければ、2時間でも留守番とは呼べません。

「猫は留守番が得意」という通説には、注釈をひとつ。犬より平気に見えるのは、猫が不安や不調を表に出さないからでもあります。長すぎたときのサインは、帰宅後のトイレの失敗、過剰な毛づくろい、食べない、のあたり。見方は猫の体調不良のサインにまとめています。

留守の長さ目安これがあればここは人を頼る
日中(8〜10時間)日常の範囲水を2か所以上、トイレは普段どおり、夏冬はエアコン生後3か月未満の子猫
日帰り(12時間程度まで)問題なし上に加えて、出発前にごはんと水を足す―
1泊準備すれば可水を3か所以上、トイレを1つ増やす、ごはんは分けて置く、温度を固定持病・投薬のある猫、シニア猫
2泊以上預けるか、1日1回誰かが訪問家族・友人・シッターが毎日見に来る―

数字は目安です。子猫、シニア、持病のある猫については、後ろの章で分けて書きます。

毎日の仕事の留守番で気をつけることは?

毎日の留守番で大事なのは、留守中の準備よりも「帰ってからの時間」です。猫は1日に12〜16時間ほど眠ります。人がいない昼間はだいたい寝ている時間で、帰宅後にごはんと遊びの時間を取れば、日中の8〜10時間が大きな負担になることはまずありません。

出かける前に数分だけ猫じゃらしを振って、帰ってきたらもう一度。この「前後の5分」が、留守中の退屈を埋めてくれます。遊び方は完全室内飼いで運動不足・ストレスを解消する遊び方に書きました。夜の運動会や夜鳴きは猫の夜鳴き・夜中の運動会に。

一人暮らしの方は、鍵を預けられる人を1人つくっておくと安心です。急に帰れなくなったとき、猫のところへ行ける人がいるか。泊まりの日は「明日の何時に帰る」と一言伝えておきます。

帰宅すると、猫は「別に待ってないけど」という顔で玄関に座っています。でも玄関マットは、扉のほうを向いてへこんでいます。

1泊の留守番はどう準備する?水・ごはん・トイレ・温度

1泊の留守番は、水・ごはん・トイレ・温度の4つを「いつもの1.5倍」に整えれば成立します。何かを買い足すよりも、数を増やすほうがよく効きます。

1. 水は3か所以上 倒れにくい重めの器で、別々の場所に。ひとつをひっくり返しても残りがある状態にしておきます。

2. ごはんは分けて置く 2食分を別の場所へ。一気食いする子への対策です。ウェットフードは傷むので、泊まりはドライだけに。自動給餌器を使うなら、前日に動作確認を。

3. トイレは普段の数プラス1 出発前に砂を全部新しくします。留守が長い家庭向けの砂の選び方は猫砂の種類と選び方にあります。

4. 温度を固定する 夏はエアコンを28℃前後で、切タイマーなし。締め切った部屋の暑さは命に関わるので、節約しません。電気代は猫を飼うのにかかるお金に書きましたが、「誰もいない部屋に冷房」にはすぐ慣れます。停電が心配な日は、涼しい床のある浴室や廊下に行けるようドアを開けておきます。冬は暖房か、もぐり込める毛布を複数か所に。

5. 危ないものを片づける ひも、輪ゴム、食べ物、薬。猫を迎える前に揃えるもの・部屋の準備のチェックと同じです。浴槽の水は抜き、窓と玄関を確認します。網戸だけで換気して出かけるのは危ないので、窓まわりの対策は猫の脱走防止を参考にしてください。

見守りカメラは、あれば安心材料になります。ただ、見て余計に不安になる人もいます。旅先でカメラばかり見ているなら、もう旅行ではありません。

2泊以上は「置いていく」ではなく「誰かに頼む」

2泊を超える留守番は、どれだけ準備しても「誰も見ていない時間」が長すぎます。わが家では2泊から、1日1回誰かに来てもらう形にしています。

理由は3つです。水が減って汚れる。トイレが限界になる。そして、体調の変化に丸2日気づけない。猫は不調を隠すので、2日あれば目に見えて悪くなるには十分です。

頼む相手は、家族や友人、ペットシッター、ペットホテルや動物病院の預かりの3択。誰に頼むにしても、引き継ぎメモを1枚残すと楽です。ごはんの量と置き場所、トイレの場所、猫の隠れ場所、動物病院の連絡先、そして「無理に触らなくていいです」の一言。

「2匹いれば寂しくないから大丈夫」とも聞きますが、多頭飼いは寂しさの解決にはなっても、水・トイレ・体調の問題は変わりません。線は同じです。

ペットシッターと預け、猫にはどちらがいい?

猫には、環境を変えないペットシッターのほうが向いていることが多いです。ペットシッターとは、留守中に自宅へ来て、ごはん・水・トイレの世話と様子の確認をしてくれる人のこと。猫にとっては、いつもの家で知らない人がごはんをくれるだけなので、ストレスが小さいのです。

一方で、投薬が必要な猫や、知らない人を極端に怖がる猫は、預けたほうが安全な場合もあります。ただし預けには移動と滞在のストレスがつきもの。キャリーに慣れていないと二重に大変なので、猫がキャリーに入らないの慣らしを旅行前に済ませておきたいところです。

料金の比較は各社のサイトに任せます。決め手は値段ではなく、うちの猫はどちらなら耐えられるか。初めてシッターを頼むなら、短い外出で一度試してからが安心です。

子猫・シニア・持病のある猫は別に考える

子猫、シニア猫、投薬が必要な猫は、上の表の目安をそのまま使えません。日帰りまでを基本にして、泊まりは人を頼る前提で考えてください。

生後3か月未満の子猫は、食事の回数が多く、誤飲のリスクも高い。長時間ならケージの中が安全です。シニア猫は、飲む水の量やトイレの回数の変化に気づけないのが怖い。うちの12歳の子は、この「気づけない」が理由で線を引き直しました。持病や投薬がある猫は、留守番の話ではなく、かかりつけに相談する話になります。

帰宅後に過剰に鳴く、ついて回る、粗相をする。こうした子は、短い留守番から慣らします。粗相は猫がトイレ以外で粗相をするに書きました。

わが家の場合

過去にいちばん長く家を空けたのは、4泊です。当時は猫が1匹で、母に毎日来てもらい、ごはんとトイレをお願いしました。自動給餌器も給水器もカメラも使っていません。人が毎日来るなら、道具は要らなかったのです。

帰ってきたとき、猫の様子は変わっていませんでした。ごはんも食べていたし、トイレも普通。ただ、いつもより少し体を寄せてきて、なんとなく、さみしかったのだと思います。猫はそこまで根に持ちません(別のことは根に持ちますが)。それでも、あの4泊はもうやらないだろうな、と思いながら撫でていました。

今は3匹で、そのうち1匹は12歳です。母にお願いすればまた行けるのかもしれませんが、シニアの子が1日でどう変わるかを知ってしまった今は、心配のほうが勝ちます。だから今の線は1泊。線は、猫の数と年齢で動きます。それでいいのだと思っています。

よくある質問

Q. 猫は一人で何日留守番できますか? 健康な成猫で、準備をすれば1泊までが目安です。2泊以上は、毎日誰かが水とトイレと様子を見に来る形にしてください。

Q. 1泊置いていくとき、ごはんはどうすればいいですか? 2食分を別々の場所に分けて置くか、自動給餌器を使います。ウェットフードは傷むので置きません。

Q. 夏の留守番にエアコンは必要ですか? 必要です。28℃前後で切タイマーなしにして、停電に備えて涼しい床のある部屋にも行けるようにしておきます。

Q. 猫が2匹いれば、留守番は長くしても大丈夫ですか? 寂しさは減りますが、水・トイレ・体調の問題は変わりません。目安の日数は1匹のときと同じです。

Q. 留守番のあと猫が無視してきます。怒っていますか? 一時的な反応で、ごはんと遊びで戻ることがほとんどです。何日も続くなら体調のサインとして見てください。

まとめ

  • 日中の8〜10時間は日常の範囲。帰宅後の遊びとごはんで補う
  • 1泊は、水・ごはん・トイレ・温度を「いつもの1.5倍」にすれば行ける
  • 2泊からは置いていかず、1日1回誰かに見てもらう
  • 子猫・シニア・持病のある猫は、泊まりは人を頼る前提で
  • 猫にはシッターが向くことが多い。決めるのは、うちの猫を見てから

一生どこにも行けないわけではありません。準備と線引きがあれば、出かけられます。帰ってきたら、猫は「別に」という顔でそこにいます。その顔を見るたびに、線の引き方を少し考え直しています。焦らなくていい、という話は猫と暮らすということにも書いています。よかったら、そちらもどうぞ。

タイトルとURLをコピーしました